人気ブログランキング | 話題のタグを見る

「カーネーション」と「村上海賊の娘」

和田竜さんの「村上海賊の娘」が話題だ。
吉川英治文学賞新人賞、そして本屋大賞をW受賞!
今一番の話題作。
泉州弁が生き生きとしていて、素晴らしいと、大評判、大好評、大人気なのだが、
何を隠そう、その泉州弁監修をやったのは私なのだ!
って、もう嫌という程書いたか。はははは。

朝ドラ「カーネーション」(現在再放送中)から始まった、泉州弁に関するお仕事は、
ありがたいことに両方とも話題を呼び、賞を取った。
ビックリである。

色々取材される。(週間新潮とか、ミシマ社とか、ウィークエンド関西とか)
※来週末のウィークエンド関西で和田さんの特集があります。私の話も出るはずなのじゃ
講演を頼まれる。(主に岸和田ですが)
シンポジウムに登壇する。(「ドラマと方言の新しい関係」内容はブックレットになって出版されるらしい)

こんな所に私の名前が…と言う事態。

和田竜さんの吉川英治文学賞新人賞受賞の言葉にも書いていただいたそうで、
これはもう、そうそう誰でも経験出来ることじゃなく、
いやはやビックリである。

言葉と声が気になる人だったのかもしれない。
と、この頃考える。
子供の時から、先生の説明に心の中で
ダメ出ししてた。
「あの子にそんな風に言うても分からんで。その順番の説明じゃ通じへんわ」
なんてね。
荒っぽい声は苦手。
切り捨てるような声も嫌い。
雑な喋り方は怖い。

芝居を始めても、
言葉の芝居が好きで
聞いて感じるものが気になった。
感じさせてくれるように喋ってくれないと嫌なのだ。
意味じゃない何かが要るのだ。
もっと、もっと…

そして、ひとり語り。
ひとり語りに行き着いたんだ。
この十数年、声と言葉と身体について考えてきた気がする。
声と言葉と人間について。
知りたくて、
もっと使いこなしたくて、
もっと人にその奥深さを知ってもらいたくて…
本当の自分の声と言葉を持つことの素晴らしさを。

「言葉は人だ。声はその人そのものだ。」
そう、思う。
表現における声と言葉は人間を表す核なのだ。
その感性で「カーネーション」も「村上海賊の娘」もやらせてもらった。

その十数年が、今に繋がっている。
なんと、有難い事だろう。
なんと、嬉しい事だろう。
先の事など考えてなかったのに。

ひとり語りはまだまだ続く。
声と言葉と身体、それは人間。
まだまだ、発見し、磨き上げ、
更に上質なパフォーマンスを届けたいと思う。
重ねた年月が生きたと思える仕事をしよう。
今を積み重ねていく。
それだけ。

明日から、ひとり語り2014「桜の森の満開の下」ツアーが始まる。
道は続く。

by futu-is-best | 2014-04-18 15:59