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想像力の危機が深刻だと思うんですよね。

司法試験の漏洩事件。
頭を抱える、情けなさ。
教授の方も、女子学生の方も…。

情けないとか言ってる場合じゃない問題だろう!というご批判はごもっともですが、
私には、この事件で一番怖いのは、
両人の想像力の欠如ではないかと思うのです。

もう、そこ破ったら、人生棒にふるよ!っていう、一線を超えてるのに、
その緊張感のなさ。
本気で、司法に携わる仕事に人生をかけたいと考えてのことなら、100点満点にならないくらいの工夫はするだろう、普通。
教授も、本気で自分の人生かけてその女を愛してるなら、もう少し細かいところにアドバイスするだろう。

馬鹿じゃないの?というは簡単だ。
が、問題は重大ではないだろうか。
想像力の欠如。
本気なら、隅々まで働かせるだろう頭を使ってない、そのぬるさが怖い。

警察官の犯罪にしろ、教師の不祥事にしろ、
なんとも、想像力がなさすぎると思うのだが、
それは、犯罪以前の日常から始まっているのだと思う。

毎日、電車の中で腹立てているそのあれやこれやの延長線上に、こういった犯罪があるのだ。

なぜ、ドアの近くで止まる?そして、窮屈になって気分を害している?
なぜ、駅に到着するのに降りる人、乗る人のことを意識しない?そして、ぶつかって気分を害している?
なぜ、肩掛けカバンや、リュックが自分の体の一部だと思えない?そして、カバンに引っかかって気分を害している?
なぜ、降りる人がいるのに、ドアのまん前に立っていられる?そして、無理やり通りすぎて、気分を害している?
なぜ、少し詰めれば一人座れるのに動かない?そして、寝たふりを頑張って気分を害している?
なせ、電車で化粧する?もの食べる?そして、人間性を少しずつすり減らしている?
なぜ、スマホを扱う肘が人に当たっていることに気づかない?そして、肌感覚と姿勢を悪くしている?

ここはどこで、私は誰で、ここで最も優先されるべきルールは何で、
私たちの幸福は誰が作るのか。
大人が、そういうルールをとにかく蔑ろにしてる。
子供は、大人を真似て大きくなるのだということを、今一度心に刻まねば。
カッコイイ大人であろう。
カッコつけたじゃないよ、カッコイイ大人だよ。
襟を正せ!
襟を正さねば。

怠けるな、ちょっとした公共の心地よさのために自分の心を動かすことを。
私の心良さは、私たちの心良さに支えられているのだから。

知は感性や情緒に動かされる想像力によって、はじめて役立つものになるのではないかと思う。
知識や情報は、ある目的を達成したいと願う想像力によって、つながり、意味を成し、初めて役に立つのではないだろうか。

その情緒や、感性を育てなければ、
知識は何の役にも立たない。
情緒や感性、あるひとりの人間を形作る、唯一無二の感受性の醸成こそ、
初頭教育の最も重大な使命。
そこには、基本を反復することで脳や体の基礎力を作ることも含まれていると思う。

脳の基礎力。
基礎体力。

生きるための原始的な力。

人間を信じるとは、自分がプライドを持って生きることから始まるのではないかと思うのです。

お休みだったので、考えたことでした。






by futu-is-best | 2015-09-13 21:49 | 日記