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近況です。

いや、まあ、本当に、ご無沙汰もいいところで…。
4月に「役者生活30周年記念公演 ひとり語り 桜の森の満開の下」をやって以来、
次から次への対応に追われっぱなし。

新学期が始まり、大阪芸大では昨年の週一日2コマという余裕のスケジュールから
週二日、4科目、7コマのハードなスケジュールになった。

これは、思いのほかきついことだった(´;ω;`)

私の仕事は基本教えることなので、
今までの、ひまわりと、タレント事務所もある。

教えるために、先々へ教材を探してプランを立てて、
という作業が波状攻撃のように押し寄せる。
今、はっきり言って追われてます。
追われてるわー!

ゴールデンウィークの空堀と、月末の四天王寺テラスとで、
初のひとり語り屋外公演。
江戸川乱歩「芋虫」。

今は、7月2日の「うおり」に向けて、
山本周五郎「雨あがる」を稽古中です。
まだお席がいっぱいあります
ぜひ、よろしくお願いしますm(__)m

というような中で、思う事。

高村光太郎の詩を取り上げてみた。
「道程」「冬が来た」
私など、その時読むだけで号泣した、という青少年期に私の心を揺さぶった名作だ。

が、

それが、

今の若者には、響かない!
ていうか、知らない!

読んでみて、何を感じた?というお決まりの問に
「冬のような暗い心の闇を抱えた人の詩」
「自分の先行きも見えず、お父さんにたすけてもらいたいと思っている不安な詩」

自分の前に道がなく、
自分が歩くことで自分の道ができるという
この自分の力で人生を切り開け!という
私にはそうとしか受け取れなかった詩が、
そんな風に思えるなんて…。
ショックだよね。
ビックリだよ。
これが本当なんですよ。

でもね、声に出して読んでみると、
身体で分かるんです。
その力強さが…。

文節のの語尾が、身体の中を勢いよく呼吸が抜けていくようになってるんです。
「ああ、自然よ!
 父よ!
 帽を独り立ちにさせた広大な父よ!…」
声に出して発語することがいかに大事かと思い知ります。
言葉は身体です!
身体なくして言葉の理解はないのです!
身体を持った言葉を使いましょう。
身体を持った言葉で接しましょう。

これからの時代に最も失われそうなそのことの大切さを感じました。

習わないらしいですよ。
学校で。
高村光太郎の詩は。
金子みすゞさんの詩は習ったそうです。

いいですよ、金子みすゞさんの詩。
でも、高村光太郎のように、自立することと戦って後に、
金子みすゞと出会ったほうが、
生きることに深みを感じるんじゃない?
順番って大事ですよね、
育成過程には…。

目標を大きく広く持って、
それこそ、その道程を大事に進むような教育を!
人間は、簡単にダメになる。
が、人間は、したたかに強くもなれる。
教育はそこをデリケートにになっているのだから。



by futu-is-best | 2017-06-19 21:14 | 日記